命の入り口 心の出口

はいしゃのえみちゃん

2011年11月07日 17:36

昨日の講演の話を一部まとめますね



食育という言葉が一般的になりつつありますが・・・



わたしたちは、食育というと、「何を食べるか」



例えば、これを食べると健康になれるよ~とか、こんなものばかり食べてると病気になるよ~といった情報には敏感です



でも、食べたものは・・・



体内で、消化・吸収の道を通って体外に排泄されます



このとき大事なのが、何を出したか



自身の健康状態をチェックするためにも、便の状態を把握しておくことは大事



いい便(一般的には、バナナ様といわれてますね)が出ている時は、腸内細菌のバランスがよく、体の免疫機能も充分に働いています



では、ここで考えてもらいたいのですが、この「食べる」と「出す」の間にあるもう一つ重要な行為って何だと思いますか



それは・・・



かむこと



しかし、かむということは、私たち歯科医師がどんなに大切さを訴えても、極めて日常的な行為のために軽視されているのが現状です



元神奈川歯科大学幸寿の齋藤 滋先生によると



卑弥呼の弥生時代と比べると、現代人の咀嚼回数は 1/6 食事時間は 1/5 



食事1口当たりの平均咀嚼回数は 10.5回だそうです



では、かまなくなったことで起こっていることは・・・



日本歯科大学新潟生命歯学部がサルで行った実験だと



人参やリンゴなど栄養バランスを考えた餌を 片方にはそのまま もう片方にはミキサーでドロドロにして与え続けると・・・



1年半後には・・・



ミキサー食のほうは、歯石がついて歯肉から出血するひどい歯周病の状態



もう片方はというと、歯も歯肉も至って健康



よく噛むと唾液がしっかりでて、歯や歯肉を守ってくれるんですね~



これが、子供たちにも起こっています



給食は栄養がとれて、残さず早くたべられることを重視して、軟らかい食事が多いとのこと



子供たちの歯肉炎が増えないようにしないとですね



これは、2009年の日本アンチエイジング歯科学会での写真



この赤いジャケットをきた方おいくつだと思いますか




このとき102歳



福岡市の知的障害児通園施設「しいのみ学園」園長、曻地 三郎さん



小さい時は、虚弱体質だったそうですが、お母さんに1口30回噛みなさいと言われて



100年間その教えを守っているそう



お若いですね~



かむことは、生きることを証明してくださってます



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